はっきり言って、私も『ん?そんなに上手いのかな』と思っていたひとりである。
2009年にプロ入りし、2011年のワンアジアツアーで初勝利、2012年にはPGAツアーで勝利。このまま順調に勝ち星を重ねるのか、と誰もが思っていたのと同時に、私の中でひとつの感覚が芽生えていた。
『格好良いじゃん』
そう、リッキー・ファウラーは、格好良いのである。憎い程に。
この容姿でゴルフが上手いときた。若きアメリカンヒーローに、全米が、いや世界のゴルフファンが、そしてゴルフに関係の無い世の女性達までもが色めき立った。
しかし2012年のPGAツアー初勝利後の2013年は、21試合に出場するも、トップ10に5回入るが未勝利、こうなると目立つのは成績よりもその容姿。時と共にその一勝は希釈されてゆく。
しかし、2014年にはスイングチェンジもあり、全てのメジャーでベスト5に入るなどの大活躍。トップ5が5回、しかもその中の4回がメジャーという勝負強さを見せつけた。そして2015年、第5のメジャーと位置づけられたザ・プレイヤーズ選手権で、3人のプレーオフを制して優勝。
名物の浮島グリーンの横で、恋人と抱き合い熱いキスをするリッキー。
容姿、実力共に認めざるを得ない。がしかし未だに拭えない違和感。
と、その時に気づいた。
これは、ヤキモチだなと。
『私はリッキー・ファウラーに、ヤキモチを焼いていたのである』
きっとその所謂"過大評価"だと言っていた雑誌も、テッドさんだって、きっとヤキモチを焼いていたのだ。
だって見てごらん、『PGAツアーで過大評価されているゴルファー』で同率首位のイアン・ポールターだって実に格好良いじゃない。
あー羨ましい
<石井忍プロフィール>
日本大学ゴルフ部出身。ツアープロからコーチに転身。現在では、ゴルフ雑誌やインターネットを中心としたメディアやジュニアゴルフトーナメントのアドバイザーなど、多岐にわたり活動。また、ゴルフ練習場ジャパンゴルフ(千葉市)にてACE GOLFCLUB:エースゴルフクラブを展開し、アマチュアに向け、その経験を活かしたレッスン活動も行っている。
0コメント